2月26日の上棟の前に、長野市豊野町のO様ご家族が、丸太梁に文字を書きに来社されました。
伝統構法で用いられる丸太梁(まるたばり)。材料の赤松と墨付け加工技術の難易度から、今ではすっかり見かけなくなってしまいました。
昔から家普請の際には、様々な願いを込めて棟札(むなふだ)や中曳(なかびき)、丸太梁などに文字を書いて祝いました。家内安全、家庭円満、家運隆盛・・・
その文化もなくなりつつある昨今、「記念に家族全員でぜひ書きたい!」とのご希望から実現しました。
暖かな日差しの中、大きな筆と墨汁で家族の想いを書き上げました。
令和の時代に100年以上前から現存している古民家のほとんどが、この丸太梁によって架構を形成しています。
赤松特有の樹液、松ヤニが一世紀にわたり害虫や腐朽菌から守ってくるのがその一因だと言われています。
スピードと合理化が優先される現代の建築業界で、忘れかけている大切なものを見つめ直した清々しい気持ちになりました。
文字を書き終えたO様ご家族全員の楽しそうな表情がとても印象的でした。
26日の棟上げ時に小屋裏に据える、家族の願いが書かれた丸太梁を見上げた時、きっと感動されることと思います!!
楽しみにお待ちください♪